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肛門嚢腺癌(肛門嚢アポクリン腺癌)の日帰りレーザー手術をうけられたMIX14歳

2か月前より肛門の周りに5cmぐらいのしこりがあり、外注検査では良性といわれているが、手術になると便のたれながしもしくは人口肛門になるかもしれないといわれているとご相談にみえました。また便がしぶって少量しかでないとのことでした。

診察させていただくと肛門から臀部にかけて巨大な腫瘍の塊が張り出ていて、腫瘍の大きさは8センチにもなっていて、肛門周囲の3/4ほど腫瘍で侵されている状態で、便が腫瘍でおされて出しにくい状態になっていました。

飼い主様も、大学病院での手術を勧められたそうですが、通うこともできない、でも便のたれながしになるのも困るし、便がだせないのも困るとお悩みされてました。

当院にてよくご相談の上、日帰りレーザー手術を希望されたため、腫瘍摘出手術をおこなうこととなりました。

腫瘍は肛門嚢から骨盤の方まで浸潤しており、また直腸壁にもついていたため、非常に時間のかかる難しい手術となりましたが、無事に摘出でき、日帰りで帰られました。術後の経過もよく、便失禁することなく、肛門のしまりもあり、普通の生活がおくれています。

 

病理検査の結果は悪性の肛門嚢腺癌(肛門嚢アポクリン腺癌)でしたが、腫瘍の取り残しなく、完全切除できているとのことで、なによりです。

ただし、この腫瘍は悪性度がとても高いので、再発や転移など要注意ですので、経過観察が必要です。

手術前

手術後