ひだまり動物病院 名古屋市昭和区の動物病院 土曜祝日診療

今回ご紹介させていただくのは、１０歳ミニチュアダックスフンド男の子です。

この子は、便が出にくいとのことで他院にて診察を受けました。そして会陰ヘルニアと診断されましたが、セカンドオピニオンとして当院に来院されました。当院で身体検査やその他の画像検査をしたところ、肛門の左右両側に重度の会陰ヘルニアがあることがわかりました。特に左側は、直腸が袋状に膨らんでしまい、そこに便が貯留してしまう状態でした。右側も本来あるはずの筋肉がなくなっていました。

相談の結果、この病気に関連する男性ホルモンの影響をなくすための去勢手術とお腹の中で大腸を固定する手術と、そして両側の会陰ヘルニアの整復手術を同時に行うことになりました。

炭酸ガスレーザーを使って手術を行うことで、すべての手技が出血も少なく組織の状態も見やすくなるので、確実に固定や整復が可能です。

一度にこれだけの部位を手術しても速やかに行うことができ、術後の覚醒も速やかになります。

しかも、レーザー手術の場合、痛みも最小限にできるため、術後に痛みのために力むことがほとんどありません。この点が通常の方法と違う点です。

術後も、痛みも力みもなく、順調に便が出るようになりました。

手術前は、便が出せずに何度もりきんで、もどしてしまい、ごはんがたべれなかったですが、今は食欲もあり、１日２回うんちも出せて順調です。

今後は通常通りの生活がおくれて、快適に長生きできると思います。

こちらが手術前のお尻です。お尻にウンチがたまってしまい、横に大きく張り出てしまっていました。