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耳にできた肥満細胞腫切除の日帰りレーザー手術を受けられたトイプードル7歳男の子

今回ご紹介させていただくのは、トイプードル7歳男の子です。市外からご来院されました。

この子は、耳介の外側に肥満細胞腫という皮膚がんが他院にて発見されました。そこでは、耳介ごと全部切除するか大学病院を勧められましたが、セカンドオピニオンとして当院に来院されたため、状態を見て、耳介を温存しながら皮膚形成を行って切除することになりました。

 

炭酸ガスレーザーを使って切除することで、出血や肥満細胞腫の悪い影響を少なくでき、なおかつ深い部分の組織も蒸散できるため癌細胞の取り残しを減らすことができます。

肥満細胞腫は腫瘍が小さくてもマージンをしっかりとって切除する必要がある腫瘍です。

今回は、腫瘍と共に大きく皮膚を切除する必要があったため、普通には縫合できず、頭の上の皮膚を一部切開してその組織をずらして失われた部分に縫合する皮膚転移手術を併用しました。

無事に癌を取った場所も縫合され順調に回復しました。

今回は飼い主様の耳を残してあげたいという希望をかなえることができなによりです。

病理検査の結果も腫瘍は完全切除できているとのことでした。ただこの腫瘍は再発リスクも高い腫瘍なので、今後再発してこないか注意深い経過観察が必要となります。

無事に抜糸も終わりなによりです。

 

 

切除前

切除後