MENU

口腔内腫瘤切除、歯石取り、抜歯

今回ご紹介させていただくのは、13歳のイタリアングレーハウンドの女の子です。

数週間前に左頬の内側に小さな腫瘤を発見して、その後3週間ほどたったら大くきなって来たということでご来院されました。

身体検査ではすでに左の頬の粘膜で3cmほどまで増大しており、粘膜表面から一部出血が見られました。

口腔内の腫瘤で急速に大きくなる腫瘤の場合、悪性の腫瘍の可能性もあるため、できる限り早い切除手術が必要と思われました。当日に血液検査やレントゲン検査、超音波検査等を行い、麻酔をかけての手術が可能かを確認しました。

幸いなことに、ほかの全身状態は悪くなかったので、翌日に手術を行うことになりました。

 

 

手術は、炭酸ガスレーザーを使って行いました。腫瘤の場所が口唇の内側でちょうど唾液腺が口に開口している部位に近いこともあり、厄介な場所でしたが、出血を最小限に抑えながら速やかに切除することができました。

 

術後の経過も順調で、翌日から食欲も旺盛で、唾液の貯留や出血などの合併症もなく良好でした。

 

病理検査の結果は、肉腫とのことでした。悪性の腫瘍の為、今後の動向を注意して見守る必要があります。

高齢なので、再発がないことを祈ります。