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乳腺腫瘍(乳腺腺癌)(日帰り手術)

今回ご紹介させていただくのは、12歳の柴犬の女の子です。

2年前からお乳に小さなしこりがあり、様子をみていたところここ1から2か月でだんだんと大きくなってきてしまったそうで、なんとか手術ができないかと岐阜県からご来院されました。

診察させていただくと、お乳の下の方にソフトボール大の11cmの大きなしこりができてしまっており、重みで皮膚がひっぱられていました。

皮膚もツッパリ感がひどくいつ裂けてもおかしくないほどでした。また、その部分がお腹の筋肉に固着しており、腫瘍の部分を触られると痛がってないていました。

また大きな腫瘍以外にも2カ所ほど乳腺にしこりがありました。

 

とても大きな腫瘍で切除する範囲も大きく左側片側全摘出と大変な手術となりましたが、出血量も最小限に抑え無事日帰りで手術する事ができました。

こちらが摘出した乳腺腫瘍です。

 

ご家族みんなにとてもかわいがられていて、手術日も家族みなさんこられて、心配されていましたが、お迎えの際に無事に飼い主様の方に尻尾を振って歩く姿にみなさんほっとされていました。

術後は翌日からご飯も食べる事ができ、オーナー様も安心された様子でした。

こちらが手術翌日の写真です。

しばらくはお腹のツッパリ感がありますが、御覧の通りしっかりと立って歩く事もできていました。

こちらが抜糸時の写真です。

この時には皮膚のツッパリ感や違和感もおちついてきており、いつもと変わらない生活をおくれているとの事でした。

これからも元気に長生きしていただきたいと思います。

病理検査の結果は、悪性の乳腺腺癌でしたが、腫瘍のとりのこしなく、完全切除できているとのことでした。また、リンパ節の転移はしていませんでした。