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口腔内腫瘤(悪性黒色腫)(日帰り手術)

今回ご紹介させていただくのは、13才のチワワの女の子です。

数か月前に左下の歯茎になにかできている事に気づき様子をみていたそうですが、だんだんとできものが大きくなっていき、口からはみ出すほどになってしまったとの事でご来院されました。

こちらがご来院時の写真です。

大きな腫瘤が舌をおしのけ外にでてきています。

口が閉じれず、上の歯が腫瘍に食い込み、腫瘍自体も壊死していました。よだれもひどくご飯も食べずらい為体重もだいぶへっているようでした。お電話では1.5㎝ほどの腫瘍が飛び出しているとの事でしたが、口の中を診察してみると口全体に腫瘍がひろがっていました。飼い主様も中までみたことがないようで、腫瘍の大きさにとてもびっくりされていました。舌も腫瘍によって右側におされ、よこから出ている状態でした。

このままにしておいてもますます腫瘍が肥大し、どんどんとご飯が食べれらなくなり弱っていってしまう事が予想されましたので、高齢であり麻酔のリスクもありましたが今回手術を行う事になりました。

麻酔をかけてしっかりと確認すると、下顎の広範囲にわたって腫瘍がはびこっていて、下顎の骨もおかされている事がわかりました。

レーザーで出血や腫れ、痛みを最小限に抑え下顎を腫瘍とともに手術する事になりました。

体も小さく高齢でしたが、手術後も麻酔から覚めてくれ、当日に帰宅する事ができました。

こちらが手術後の写真です。

術後は、飼い主様よりシリンジで食事を与えていただいていました。またお水はまだ上手にのめなうようでしたが、口の動かし方にも徐々に慣れ、3日目からは自分でお水もご飯も食べる事ができるようになり、オーナー様も安心された様子でした。

下顎の骨ごと切除となりましたが、お顔の違和感もそれほど目立ちません。

これからも病気に負けず元気に長生きしてもらいたいと思います。

病理検査の結果は、悪性の黒色腫でした。8ヶ月たった後も今のところ再発なく元気にすごしています。