乳腺腫瘍
今回ご紹介させていただくのは、12才のキャバリアの女の子です。
1年半ぐらい前からしこりがあり、漢方薬をしばらく飲ませて、様子を見られていたそうですが、腫瘍がはじけて化膿してしまい本人も気にしてなめだしてしまって
どうしたものかとご相談にみえました。
診察してみると、大きくなった腫瘍の一部裂けてしまっており、中から液がでてきてしまっていました。
また、腫瘍が後ろ足の内股まで広範囲にわたり浸潤してしまっており、後肢に力がはいらずびっこをひき歩くのもフラフラとしていました。
こちらがその時の写真です。
食欲も落ちてきてしまっており、心臓にも疾患があり、僧房弁閉鎖不全症という病気も併発していました。リスクはかなり高くはなりますが、飼い主様もこのままひどくなるのを見ていることはできないと、手術を決断されました。
出血や腫れ、痛みを最小限に抑え無事手術する事ができました。飼い主様の希望もあり術後2日お預かりさせていただきました。
術後の経過も順調で、手術前よりもしっかりとした足取りで歩く事ができ、また食欲もしっかり回復しオーナー様にもとても喜んでいただけました。
取り除いた腫瘍の病理検査の結果は、癌であった為、今後の再発や転移に注意しなければなりません。
とてもおとなしく治療中もお利口さんな可愛いキャバリアちゃんで、いつも私たちに尻尾を振って寄ってきてくれます。
これからも病気に負けず元気に長生きしてもらいたいと思っています。