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会陰ヘルニア

今回ご紹介させていただくのは、15歳のマルチーズの男の子です。

お尻が膨らんできて食欲がなく、排便・排尿がうまくできなくなってしまったとの事でご来院されました。

こちらがご来院時の写真です。右側のおしりが大きく膨らんで、肛門がひだりのほうにむいてしまっていました。

おしっこの体勢になってもなかなかおしっこが出ず、ぐったりしてしまいかかりつけの病院でカテーテルを入れて排尿処置を行っていただいたそうです。

診察の結果、重度の会陰ヘルニアになってしまっている事がわかりました。また、精巣も片方だけ、腫瘍化しているようでした。

膀胱がお腹の中からお尻の横に飛び出してしまっていて膀胱がねじれていたため、うまくおしっこがだせない状態になっていました。

また心臓も悪く僧房弁閉鎖不全という病気もわずらっており、飼い主様も手術をどうしたものかと、悩まれているようでした。

手術のリスクもありますが、このままほっておいても排便や排尿が出来ないため、手術をすることを決断されました。

手術は、両側の会陰ヘルニア整復と結腸固定、去勢手術と行いました。

レーザーで出血や腫れ、痛みを最小限に抑え、無事手術する事ができました。

術後も元気・食欲共に良好で、排尿・排便もスムーズに行えるようになりオーナー様にも大変喜んでいただけました。

こちらが術後の写真です。赤みや腫れもなくとてもキレイになりました。

これからも病気に負けず元気に長生きしてもらいたいと思います。