軟口蓋過長・鼻孔狭窄症・避妊・臍ヘルニア・皮膚整形術
今回ご紹介させていただくのはペキニーズとチワワのミックスの5才の女の子です。
寝ている時に30秒ほど呼吸がとまったり、呼吸が苦しくなってしまい、鼻の上の皮膚がたるんでいて、鼻の穴をふさいでしまうため、皮膚形成(しわとり)してほしいこと。そのほかに臍ヘルニアと避妊手術もしてほしいとのことで大阪府からお問い合わせいただきました。
大阪の病院で軟口蓋や鼻孔狭窄の手術をした方がよいが、舌も厚く酸素飽和度も低く気管の問題もあるのでかなりリスクが高いと言われたそうで県外でしたが当院にお電話いただきました。
かかりつけの病院でいろいろしっかり検査していただいていたので、状態もよくわかり、飼い主様といろいろ相談することができました。
こちらが手術前の写真です。
鼻の穴が狭く、鼻の上の皮膚がたるんでおり鼻の穴を覆ってしまっていました。
当院にいらした時、呼吸する時も苦しそうに口を大きく開けてハァハァと呼吸をしていてすでに呼吸も荒くなっていたため、酸素のお部屋にいれさせていただきました。
短頭種で、喉や鼻の呼吸器の問題もありかなり麻酔のリスクがありましたが、今後のために手術を行う事になりました。
また何度も麻酔をかけたくないとの事で、今回軟口蓋過長・鼻孔狭窄・鼻の皮膚の整形と同時に避妊手術・臍ヘルニアの手術を希望され、同時に行うことになりましたが、
レーザーで出血や腫れ・痛みを最小限に抑え無事手術を終える事ができました。
こちらが手術後の様子です。
のどの軟口蓋も切除し鼻の穴も広くなり、鼻を塞いでしまっていた皮膚も整形したため呼吸がスムーズにできるようになりました。毛もすこしずつ生え、傷口もほとんどめだちません。もう少しではえそろいます。
遠方でしたので1日入院治療となり、その後日中は当院で呼吸の様子を見させていただき、呼吸も安定していたため、夜は飼い主様と一緒に名古屋のホテルに戻られ、2日ほど、通院していただきました。
飼い主様もその後は大阪のかかりつけの病院で経過を見ていただいておりますが、無事抜糸も終わり今ではとても楽に呼吸でき元気に過ごせているとのご連絡をいただきました。
今回は大阪の先生と連携もとれたので、術後数日の通院が必要でしたが、早めに大阪に帰宅できなによりでした。
遠方でしたのでホテルでの宿泊、新幹線やタクシーでの移動など色々と大変だったと思いますが、無事に退院でき経過もとっても順調でオーナー様もホッとした様子でした。