乳腺腫瘍(乳腺腺癌)(日帰り手術)
今回ご紹介させていただくのは12歳のミニチュアダックスフンドの女の子です。
お乳にしこりが数か所あり、だんだんと大きくなってしまったそうです。
かかりつけの病院で手術をご検討されていましたが、術前検査の心電図検査で不整脈が見つかり手術を見送ることになったそうです。
こちらが手術前の写真です。
赤ちゃんの頭ぐらいまで大きくなってしまっており重みで垂れ下がってしまっていました。地面についてしまうので腹巻をあてて擦れないようにしていたそうです。
不整脈があり麻酔のリスクもありましたがオーナー様も腫瘍がどんどん大きくなり裂けてしまう可能性をとても心配しており、よくご相談させていただいたうえで今回手術することになりました。
一番大きな腫瘍の反対側にも大きな乳腺腫瘍があり同時に切除することになりました。今後のことも考え避妊手術も同時に行う事になりました。
また不整脈ですが心臓のエコーやレントゲン、心電図などで検査を行い麻酔に十分配慮しながら手術をおこないました。
高齢でさらに、かなり大きく切除する手術でしたがレーザーで出血や腫れ、痛みを最小限に抑え無事に日帰りで手術する事ができました。
こちらが手術後の写真です。
腫れや出血もなくとってもきれいです。
病理検査の結果は悪性の乳腺腺癌でしたので、今後の経過をみていかなくてはなりません。
おとなしくてお利口さんなダックスちゃんです。腫瘍がなくなり歩く事もスムーズにできるようになり、以前より元気に過ごしているようです。
悪性の乳腺腺癌でしたが、再発や転移などのリスクに負けず長生きしてもらいたいと思っています。