MENU

肥満細胞腫による断脚・軟口蓋過長・鼻孔狭窄症

今回ご紹介させて頂くのは9才のパグの女の子です。

去年に左前足に腫瘍ができ、他院で手術をされたそうです。

病理検査の結果、悪性の肥満細胞腫だったそうで手術から約2ヶ月後に同じ場所に再発してしまったそうです。

だんだんと大きくなってしまい、腫瘍の一部が破裂して常に出血している状態でした。

ご自宅で毎日包帯をかえて消毒をし、さらに舐めてしまわないようにエリザベスカラーも常につけている状態だったそうで、わんちゃんのストレスも大きく、何かできる事はないかとご来院されました。

 

診察させていただいた所、足先に大きな腫瘍ができており、出血していました。待合室で足をつくたびに痛そうにびっこをひいていました。

前回、切除した時よりも腫瘍が大きくなってしまったそうで、血液検査をすると絶えず出血している為貧血もありました。

悪性の肥満細胞腫は再発のリスクがとても高く今回も再発し、大きくなっていますので、今後の事を考え左前足を断脚することになりました。

またパグという事で短頭種症候群(軟口蓋過長症・鼻孔狭窄症)もあり今回同時に手術を行う事になりました。

レーザーで出血や痛み、腫れを最小限に抑え無事に手術する事ができました。

手術後はその日の夜から器用に3本足で立ち上がる事もでき、軟口蓋過長・鼻孔狭窄症の手術も行ったので呼吸も術前より楽になった様子でした。

IMG_5152

翌日もとっても元気で3本足で上手にお座りもでき元気にウロウロとケージの中を動き回っていましたので、翌日の退院となりました。

また食欲もしっかりとあり、軟口蓋過長症の手術を行ったばかりですがフードを上手に食べる事もできました。

退院の際、元気よく歩いたり駆けたりしている姿をみてオーナー様もホッとされた表情でした。

とっても可愛くてお利口さんなパグちゃんです。再診でご来院の時は待合を元気よく駆け回っています。

今後は包帯やエリザベスカラーなども必要なくなりますので煩わしさもなくなります。今までは痛みがひどく、元気がなかったのに手術をしてから、元気いっぱいだそうです。

 

少しでも快適に長生きしてくれる事をスタッフ一同願っています。