膝蓋骨脱臼(両足)
膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)とは、ヨークシャーテリア・ポメラニアン・トイプードル・シーズー・チワワなどの小型犬に多い症例で後ろ足の膝蓋骨(ひざの関節のお皿)の溝が浅く、膝の関節が正常な位置からはずれてしまう(脱臼する)状態をいいます。
初期は無症状の場合が多く、外見的にはなかなか気づく事ができませんが進行すると、散歩中にケンケンしたような状態になったり、足を上げたりと言った症状がみられます。
しかしほとんどの場合、本人も痛がる様子がなく、足のびっこやケンケンも短時間で自然にもとにもどる事が多いので、オーナー様も病気と気づかない場合があります。
この病気は進行性の病気で、進行のスピードには個体差がありますがだんだんと病気のグレードが上がっていきます。
進行すると膝のお皿が外れている時間がだんだんと増えていき、それに伴い骨が変形していってしまい、靭帯が切れてしまうケースもあります。
病気のグレードが進行してしまう前の若くて元気なうちに整復手術を行えば、手術時間も短縮され、回復期間も早まりますので早期発見、早期治療が有効です。
今回紹介させていただく子は
1才のトイプードルの男の子です。(膝蓋骨脱臼整復手術(両足))
約生後5ヶ月で初めて当院にご来院されましたが、その時の診察の際に両足共に膝蓋骨脱臼が見つかりました。
その後の診察で少しづづではありますが病気が進行していき、今後の事も考えて手術を行う事となりました。
当院ではレーザーを使用して手術を行っていますので、少ない出血で腫れや痛みを最小限に抑える事ができますので手術時間も短くすみ両足同時に手術する事が可能です。
こちらが手術中の写真です。
骨を修復するので関節を切開しますが、レーザーで行う事でご覧の通り出血もすくなくとてもクリーンに手術を行う事ができます。こちらの写真で膝の骨の溝がほどんどない事がわかります。溝が浅いと膝蓋骨(膝のお皿)が安定せず、ふとした拍子に脱臼してしまいます。
こちらが手術直後の写真です。
腫れや出血もなくとてもきれいに手術を終える事ができます。
この手術は関節をあけて骨を修復しますので、術後しばらくは足を動かさないように安静にする必要があります。
おうちだとはしゃいでしまい安静にする事はとても大変ですので数日間病院でお預かりして様子をみさせていただきます。
手術後は定期的に治療用のレーザーを照射し、痛みや腫れを防ぐとともに回復をはやめます。
こちらがレーザー治療中の写真です。
まだ術後あまり日が経っていないため、まだ毛は生えそろっていませんが、おうちでは元気に動き回ってしまうようで、安静にするのが難しいほど本人も足の痛みや違和感を感じていない様子です。
レーザー治療中もとってもお利口さんで、術後の経過も順調です。
今はまだ運動制限が必要な時期ですが、もうしばらくレーザー治療を続け、しっかりと完治すれば足の心配をせず走ったり兄弟の子達と一緒にはしゃげるようになりますので私たちスタッフと一緒にもう少しがんばりましょう!
膝蓋骨脱臼の手術を受けられた方々から嬉しいお言葉を多数いただいております!
その他多数いただいております!
名古屋市 昭和区 動物病院
動物レーザーセンター