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全抜歯手術

今回ご紹介させていただくのは、5歳のマンチカンの男の子です。

3年程前より、重度の口内炎がありよだれがひどくうまく

ご飯が食べられないとのことでご来院されていました。

全抜歯手術も相談させていただきましたが、まだ2歳と歳も若かったこともあり、その時はすぐに手術ではなく歯石除去と、レーザーによる歯周ポケットの殺菌を行い、お薬とレーザー処置の通院でご飯も食べられるようになりよだれも改善されました。

しかししばらくするとよだれがまたみられるようになったため、再度歯石除去を行い、その後も定期的に診察に通われて数年はなんとかレーザー治療とお薬で維持してきたため、ごはんがたべれなくなることはありませんでしたが、最近はたえずよだれに血が混じるようになり、歯肉の増殖もひどくなってきていました。

猫の口内炎はこのように再発を繰り返しやすく、歯の細菌が関わっているため根本的な治療としては全抜歯が必要になってきます。

今回猫ちゃんの口内炎、歯肉炎が喉の奥にまで広がり、呼吸に影響することも心配されてきました。歯肉の増殖でとても痛みも強くなってきて、薬でコントロールすることができなくなってきたため、今回は飼い主様も全抜歯手術を選択されました。

こちらが抜歯前の写真です。全体的に炎症が見られ、出血もあり炎症をくりかえしたため歯肉が増殖しているのがわかります。

全ての歯を抜歯後、歯肉を丁寧に縫合して手術は無事終了しました。

すぐに口から食事をとるのは難しいので、流動食を入れるチューブを入れて入院となりましたが、炎症やよだれも落ち着き術後の経過もよく無事退院されました。

こちらが手術後の写真です。

出血・炎症もおさまり、よだれもなくお口からしっかりごはんが食べれるようになったので食道チューブもはずしました。

これからは、お口の痛みから解放され、快適な生活で長生きしてもらいたいです。