乳腺腫瘍摘出(日帰り手術)
今回ご紹介させていただくのは、17才の日本猫の女の子です。
数か月前にお乳にしこりがある事に気づかれかかりつけの病院へ受診したそうですが高齢であり余命わずかと言われたそうです。
しかし、意外に元気にしていてしこりがだんだんと大きくなり本人も気にして舐めてしまい、しこりの表面が壊死してきてしまい常に出血と膿がでてきている状態になってしまい何かできる事はないかとご来院されました。
診察させていただくと、お乳に7㎝ほどの大きな腫瘍ができてしまっており、表面がひどく自壊して壊死をおこしてしまっていました。
また検査の結果、胸水が溜まっていて感染の為白血球も高く、腫瘍から出血も起こしていましたので、貧血もありました。
手術前に胸水を抜く処置をしてから、麻酔をかけることとなりました。
今回は、高齢であり健康状態も芳しくなく負担を最小限に抑えるため、短時間の麻酔で腫瘍の部分的摘出を行う事になりました。
レーザーを用い、出血を最小限にして短時間で手術を終える事ができましたので無事日帰りで手術する事ができました。
術後は食欲もあり、元気に動きまわっていると飼い主様も安心された様子でした。
無事に抜糸もおわりました。今後は胸水の溜まり具合をみていかないといけませんが、腫瘍も完全に切除でき、痛みから解放されることでしょう。
これからも、病気に負けず頑張っていただきたいと思います。