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症例紹介(会陰ヘルニア)

[2014年01月11日]

こんにちは赤チューリップ

動物レーザーセンターです骨銜え犬

今日は会陰(えいん)ヘルニアの症例についてご紹介させていただきます。

 

会陰ヘルニアとは

肛門のまわり(会陰部)にある筋肉の間に隙間ができ、そこから腹の中の臓器が飛び出てしまう病気です。

去勢手術をしていない男の子に多くみられる病気です。

特徴としては、肛門のまわりがポコっと飛び出していたり、便やおしっこが出にくくなったりします。

 

今回手術をしたのは6才のシーズーちゃん(男の子・未去勢)です。

4ヶ月ほど前から便が出にくくなり、だんだんとひどくなってきたそうです。

当院に来院された時はひどい血便で、踏ん張っていても便が少しづつしか出ず、排便時に痛がってキャンキャンと鳴いている状態でした。

オーナーさんもこのままでは悪くなる一方で見ていられない、と思い遠方にも関わらず当院にご来院されました。

 

手術前に毛刈りをした際の写真がこちらです。

肛門の横が大きく飛び出し、肛門の向きが右に曲がってしまっています。

左側の方が目立ちますが、実は右側も飛び出していますので両側とも整復手術をします。

 

手術後の写真がこちらです。

写真でもわかる通り、横に大きく張り出すこともなく肛門の向きが正しい位置にもどり、便もスムーズに出るようになりました。

 

こちらが抜糸後の写真です。

毛も少しずつ生えてきて、手術跡も目立たなくなりました。

便もしっかり出て痛みもないので、オーナー様にも大変喜んでいただけました。

 

会陰ヘルニアは手術をせず放置しておくとだんだんと悪化する事が多いので、早めの対応が必要となる症例です。

少しでも排便時の異変や外見上の違和感を感じた時は早めに診察を受け、病気の早期発見を心掛けましょう。