胆嚢の病気、ご存じですか?
[2014年01月23日]
こんにちは
動物レーザーセンターです
今日は胆嚢(たんのう)切除の症例について詳しくアップさせていただきます。
まず胆嚢(たんのう)とは、肝臓でつくられる消化液(胆汁)を蓄える臓器です。
食事をすると胆嚢が収縮し、胆汁が総胆管という管を通って十二指腸に排出されます。
排出された胆汁は、食べ物を消化吸収しやすいようにする役割があります。
この胆汁は、正常な場合サラサラの液状でスムーズに排出されるのですが、何らかの異変によって胆汁がドロドロ(胆泥)になったり、さらにはペースト状に固まってしまう事があります。
しかし初期段階では外見上は異変が出ない場合が多く、なかなか気づく事ができません。
早期発見に有効な検査方法は血液検査やエコーです。
悪化していき、胆汁がうまく十二指腸へ流れないと黄疸がおこり危険な状態になります。
胆嚢が詰まってしまうと命にかかわるので、胆嚢切除の外科手術を行います。
当院では様々な子が胆嚢切除のレーザー手術を受けています。
当院のレーザー手術では出血や炎症、痛みなどを最小限に抑える事ができますので、手術を受けたほとんどの子が10才以上ですがどの子も順調に回復し、元気に生活しています
当院で切除した胆嚢の症例の一例です
切り開いてみると、どの子の胆汁も十二指腸に排出できる状態ではなくなってる事がわかります。
完全に泥のようになってしまっています。
さらに進行してしまった子の胆嚢です。とても流れる状態ではありません。この子はすでに黄疸がおこっていました。
こちらはさらにひどく悪化しており、石のように固まってしまっています。黄疸も強く表れていました。
悪化するまで外見には異変が現れず、気づいた時には一刻を争う状態で緊急手術、と言うケースも珍しくありません。
今回の症例のように外見には異変が現れず、気づかないうちにどんどんと進行していく病気もたくさんあります。早期発見をするために定期的にかかりつけの病院で健康診断を受けましょう。