シニア
わんちゃん・ねこちゃんは7歳頃からシニア期に入ります。シニア期に入ると、人間が高齢になっていくのと同じように身体的・精神的な変化がみられます。わんちゃん・ねこちゃんは人間のおおよそ4倍速く年を取るため、シニアに向けての準備、シニア期から気を付けることなどを当院がサポートいたします。年齢に応じたケアをしてあげることが大切になります。
当院では半年に一度の定期健診をおすすめしております。
身体検査
心臓に雑音がないかや気管のゼーゼーという音を聴いて心臓や呼吸器に異常がないかを確認をしたり、からだを触診することにより、からだに腫瘍が見つかることもあります。また、皮膚の状態を確認し、痒み・床ずれなど確認します。身体検査にてみつかる病気は多く、ほかの検査同様にとても大切な検査です。
血液検査
血液を採取して行う検査です。各臓器や全身状態を把握します。
血球検査
赤血球・白血球・血小板の数量や割合を調べます。貧血や脱水などの評価ができます。
生化学検査
腎臓・肝臓・血糖値・中性脂肪などの確認ができます。シニア期になると腎臓病の発症リスクが上がるため、早期発見が大切になります。
慢性腎臓病
症状 |
・多飲多尿 ・尿の色がうすくなる ・食欲不振 ・嘔吐 ・進行すると体重減少がみられる |
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ホルモンの検査
シニア期以降は内分泌の病気【甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症、副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)副腎皮質機能低下症(アジソン病)、糖尿病等】にかかりやすい傾向があります。体力が落ちたり、お水をよく飲むようになり尿量が増えたり、脱毛など皮膚の変化、食欲減少の原因の一つとしてホルモンの病気が関与していることが多いため、定期的なホルモン検査をおすすめしております。生化学検査と合わせて調べることもできますので、スタッフまでご相談ください。
ホルモンの病気の特徴
甲状腺機能低下症
甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンが何らかの原因により少なくなることによっておこる疾患です。
なりやすい子(好発犬種) | アメリカンコッカスパニエル・ゴールデンレトリバー・ボクサーなど |
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主な症状 |
元気がなくなる 動きたがらなくなったり、疲れやすい 体温低下により、寒がる 食べる量は変わっていないのに体重が増える 皮膚が分厚くなる 脱毛(特に尾や体表部) フケが増える 皮膚が脂っこくなる 毛づやがなくなる等 |
副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)
腎臓のすぐそばにある副腎から分泌されるコルチゾールというホルモンが何らかの原因により過剰に分泌されてしまい、体に悪影響がでる疾患です。
なりやすい子(好発犬種) | ポメラニアン・トイプードル・ミニチュアダックスフンド・ミニチュアシュナウザー・ボストンテリア・ビーグルなど |
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主な症状 |
お水を飲む量が増え尿量も増える 多食による体重増加 脱毛 皮膚の石灰沈着 |
糖尿病
インスリンが不足したり、正常に働かないことにより、血液中の糖が増える疾患です。
なりやすい子(好発犬種) | トイプードル・ミニチュアシュナウザーなど |
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主な症状 |
お水を飲む量が増え尿量も増える 多食 体重減少 毛づやが悪くなる |
糖尿病
インスリンが不足したり、正常に働かないことにより、血液中の糖が増える疾患です。
なりやすい子(好発猫種) | すべての猫種でかかる可能性があります。 |
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主な症状 |
お水を飲む量が増え尿量も増える 多食 体重減少 毛づやが悪くなる |
甲状腺機能亢進症
甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンが何らかの原因により過剰に分泌されてしまい、体に悪影響がでる疾患です。
なりやすい子(好発猫種) | すべての猫種でかかる可能性があります。 |
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主な症状 |
落ち着きがなくなる 攻撃的になる 高血圧 |
心臓病
心臓の左心房と左心室の間に位置する僧帽弁が、何らかの原因で変性し閉鎖不全が生じるため起こる病気です。
聴診、レントゲン検査、超音波検査(エコー検査)にて診断ができます。
主な症状 |
・咳をする ・興奮すると苦しくなる ・呼吸が速い、荒い ・舌の色が青紫色 ・急に倒れる等 |
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心臓病の症状は、病気が進行してからみられることが多いです。そのため、症状がでる前から定期的に診察の受診をすることが大事になります。